あらすじ
春――新たな出会いに心ときめく季節。相川和樹は、一つの決心をしていた。
幼馴染の桜沢舞雪に、自分の気持ちを伝えたい。
留守がちな両親にかわって食事を作りに来てくれたり、物心つく前から家族同然の付き合いを続けてきた一番近くにいる女の子と、もっと先の関係にステップアップしたい。これまで、踏み出せずにいたけれど、今日こそは。そんな気持ちで、放課後の教室へと呼び出した舞雪に、和樹は想いを伝える。
「うん、私も好き!」
拍子抜けするほどあっさり受け入れられた告白。さらにはいきなりキスまで求められて……
「付き合ってるんだもん、かずくんだって『そういうこと』したいよね♪」
「え? 付き合ってる?」
幼い頃の『好き』を真に受け、ずっと恋人同士だと思っていた舞雪。微妙なすれ違いがあったものの、これで晴れて本当の彼氏彼女になった二人。幼馴染で、これからは恋人で。いままでと同じようで、少しだけ違う、『幼馴染のいる暮らし』が始まる――。